ヨハンナ・クヴァントは、実業家ヘルベルト・クヴァントの秘書を永く務めた後、クヴァントの3度目の妻となる。この人物ヘルベルト・クヴァントは、戦前 倒産の危機に瀕していたドイツの自動車会社・BMWを救済したことで知られる。
ヨハンナ・クヴァントは、1997年までBMW顧問会のメンバーを勤めたが現在は引退している。しかし、現在も同社株の16%以上を所有する大株主である。フォーブス誌による2007年度世界長者番付の67位。多分現在も女性として世界で最高の金持ちである。温泉地として知られるフランクフルトに近い町、Bad Homburgで静かに暮らしている。2010年、ドイツ政府は、彼女の文化および社会的貢献に対して表彰した。
クヴァント家の人物の八名は、現在、ドイツの長者番付100位に名を連ねる。ヨハンナのほか、息子シュテファン・クヴァント(BMWの株式の17.4%)と娘スザンネ・クラッテン(BMWの株式の12.5%)は経済誌フォーブスが発表する世界長者番付の常連でもある。この二人は現在BMWの大株主であり、同社の役員会のメンバーでもある。一方で、クヴァント家一族は取材などをほとんど受け付けず、その詳細は謎に包まれている。
いずれにしても、BMWの実質的な支配者はクヴァント家であると考えられる。ヨーロッパの自動車会社では、BMWのように一族が支配していることが多い。たとえば、プジョーもそうだ。今回、「三河の殿様」として知られる豊田家と提携することになったのも一族支配と関係がないとは思えない。
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